旅・たび・にっき

旅や乗り物関連のお出掛け話のブログです

北東北&函館の旅・3日目

6時にホテルを出て、久保田城址である千秋公園へ。よく晴れている。

久保田城は、小高い丘のような所にあるので、早朝からちょっとした運動に。
これといった遺構はないけど、門などがあった場所に説明のボードや柱が立っていて、城跡だということを、ちゃんと意識した作りの公園になっていて、好感が持てる。
御物語御番所


お堀の紅葉。

ホテルに戻り、7時から朝食。今日もおにぎり2個に、スクランブルエッグ、ウィンナー、サラダ、爽健美茶、さらにシュガークロワッサンとオレンジジュースを持って、窓際の席へ。2階なので、外から見られることもなく、恥ずかしくない。
運動した後なので、けっこう食べられた。やっぱりここの朝食はいい。

8時に部屋を出てチェックアウト。もう傘はいらなそうだし、そもそも最終日はほとんど外にいない。もしもの時は超軽量折りたたみ傘がある。ということで「申し訳ありませんが傘捨てていただけますか」とフロントの方に傘を渡した。
元々、旅先で捨ててこようと骨の曲がった傘を持って行ったのだ。

秋田駅に戻り、ここからはこの旅ダブルメインイベントの2つ目、五能線の「リゾートしらかみ」に乗る。
ちなみに「リゾートしらかみ」は、特急や急行ではなく快速。
リゾートしらかみ」の指定席券。


乗車証明書。

今回乗る「リゾートしらかみ1号」は3種類ある車両の内のくまげら編成。

入線と同時に写真撮影をしてから乗りこむと、窓が広くていかにも眺望をメインとした列車という感じだ。


しばらく奥羽本線を走り、東能代駅から五能線に入り、進行方向が変わる。
最初の停車駅、能代駅ではバスケチャレンジに挑戦。フリースローが入ると記念品がもらえるのだが、二度投げて二度ともリングに嫌われ、記念品ゲットならず。

季節が中途半端なせいか、車内はかなり空いている。停車するたび、駅名票のあるところまで写真を撮りに行ったり、先頭車両の展望室に行ったり、けっこう車内を歩き回った。


海側の席から車窓を楽しむ。絶景ポイントが近づくと車内放送で教えてくれる。
最初の絶景ポイント、岩館海岸ではスピードも落としてくれる。
岩館海岸。

十二湖駅で多くの人が降り、車内はすっからかんになったが、次の停車駅、ウェスパ椿山駅で同じくらいの人が乗ってきた。
ふと時計を見ると、10時40分。秋田駅を出てからもう2時間経っている。昨日の弘前駅からの2時間とはえらい違いで、あっという間な感じだ。
深浦駅では3分停車ということで、ホームに出てみた。すると、反対側のホームに上りのリゾートしらかみ橅編成がやってきた。写真を撮っていると、発車の笛が鳴った。急いで飛び乗ると、ほどなくドアが閉まった。危なく乗り遅れるところだった。

鰺ヶ沢駅を過ぎると、海とはお別れ。それに合わせるように、先頭車両では三味線の生演奏が始まる。マイクを通して、自分の席でも聴けるが、やっぱり弾いてる所も見てみたいなと、先頭車両まで行ってみると女性ふたりが演奏していた。

海は見られなくなったが、今度は反対側の車窓に岩木山の姿が見える。
五能線岩木山の周りを半分回るような形で走るので、いろいろな角度からの岩木山が見られる。


川部駅で再び進行方向が変わり、弘前駅到着。「リゾートしらかみ1号」は青森行きだが、ここで下車して乗り換える。

弘前駅では、わずか2分の接続時間で大館行きの普通列車に乗り換えだ。隣のホームに停まっていたので、乗り換えは楽だったけど、「リゾートしらかみ」とは慌ただしいお別れとなった。
約19時間前に走ったところを再び走り、大館駅で下車。

昼を食べるタイミングはここしかない。ということで、秋田駅売店前にあったのぼりの「大館名物 鶏めし」を求めてニューデイズに入った。
弁当売り場を見ると「5分ほどで取り寄せますので、店員に声をかけてください」といったことが書いてある。次の列車まで約30分。時間のロスは避けたい。
店員さんに「鶏めしは時間がかかるんですか」と訊くと「何個ですか」と言うので「1個です」と答えると、カウンターにある1個を売ってくれた。列車の到着時間に合わせて何個かは用意してあるみたいだ。最後の1個だった模様。


駅の待合室で食べた。ご飯は色からして、しょっぱいのかなと思ったら、甘く炊いてあった。まだ温かくておいしかった。
駅の目の前に店があり、そこで作っているようだ。

大館駅からは鷹ノ巣駅まで、再び昨日と同じ路線を移動。乗る列車は弘前駅から乗ってきた列車と一緒。列車番号は違うけど、大館駅で約30分停車し、後ろに2両増結し、秋田行きとなって再出発。増結した割には車内はがらがらなまま。鷹ノ巣駅を過ぎれば乗客も増えるのか、単に上り用に秋田駅に車両を運ぶのが目的なのか。

鷹ノ巣駅から鷹巣駅まで(すぐ隣)歩き、秋田内陸縦貫鉄道に乗る。
JR鷹ノ巣駅


秋田内陸縦貫鉄道鷹巣駅。


秋田内陸縦貫鉄道の車両。

計画を立てた時は、2時間半淡々と座ってるだけかなと思ってた。でも、女性のアテンダントさんが、全線に渡って沿線の観光スポットや車窓の絶景ポイントなどを教えてくれたり、車内販売があったりと、飽きることなく実に楽しい時間だった。

個人的にもアテンダントさんとお話をさせてもらい、最初は何も買うつもりはなかったんだけど、楽しませてもらったお礼の意味も込めて「笑内」の駅名キーホルダーを購入した。

経営が厳しいはずの地方私鉄、今回はフリー乗車券を利用していて、どれだけ貢献できてるのかわからないし。
ちなみに「笑内」は「おかしない」と読む。鉄道好きには有名な駅名だと思うが、内陸線の駅だということはすっかり忘れていた。

終点、角館駅に着いた時は、もう真っ暗だった。

お世話になったアテンドさん。

佐藤美喜子さん。楽しい時間をありがとうございました。

角館駅から大曲駅までは秋田新幹線で移動。角館駅は、改札に新幹線と在来線の区別がなかった。
「こまち」は全席指定だが、盛岡駅秋田駅の間に関しては、特定特急券(立席)というものがあり、指定券よりは安く乗れる。ただ、安く乗れるとは言っても、わずか一駅、12分で730円というのはかなり高い。でも、普通列車を待ち、ゆっくりと移動してる余裕もないしね。

立席ではあるが、空いている席があれば座れるので、大曲駅まで座って行った。

大曲駅では4分の乗り継ぎで新庄行きの普通列車に乗り換えて、横手駅を目指す。
2つ目の停車駅は後三年駅。後三年? 19年前に後三年駅までの切符を買って旅に出たことがある。あの時は乗車券が手元に残るように、目的地のひとつ先の駅までの乗車券を買ったんだ。実際の目的地は横手駅。っていうことは、秋田に来たことあるってことじゃないか。ただ、あの時はすぐに北上線に乗り換えて改札を出てないから、通ってはいるけど来てはいない(地は踏んでいない)ということに自分の中ではなってるんだろうと思った。
帰ってきて、当時の記録を見たら、乗り換えに40分もあるので改札を出てみたとある。なんだ、秋田に来たの初めてじゃないじゃん。

横手駅で降りて「食い道楽横手駅前支店」で、超メジャーB級グルメ、横手焼そばを食べる。居酒屋のような店で、6時前と時間が早かったせいか、そんなに広くない店内に店員が4人、客は自分ひとりとけっこう気まずかった。
でも、横手焼そばはおいしかった。ソース焼そばと半熟の目玉焼きを崩して絡め、ポイントの福神漬けも混ぜて、ずるずると。また食べたくなる味だった。

ここも城下町だけど、もう真っ暗だし、時間もないので駅に戻り、最後のみやげを買って、大曲駅にUターン。
ここで「こまち42号」に乗り換え、上野駅に戻る。
それなりの乗車率だったけど、最後まで隣の席に人が来ることはなかった。
朝も早かったし、疲れていたのか、けっこうな時間寝ていた。
23時3分に上野駅到着。ここで強行日程の旅も終了。
ま、家に着くまでが旅だけどね(基本)。