旅・たび・にっき

旅や乗り物関連のお出掛け話のブログです

盛岡と鳴子温泉の旅・3日目

駅が閉められたので、仕方なく外に出て、ひとまずトイレに行った。そして、帰ってくると駅のドアには鍵がかかっており、開くのは3時40分だと書いてある。次に降り乗りできる列車が3時58分発の「日本海1号」なので、それまで閉めるということらしい。
3時間半も何をしていればいいのか。とりあえず駅の周辺をしばらくふらついてみたが、夜中で何も見るものはないし、近くに何があるのかもわからない。待合室で一緒だった男性はどこにも見当たらない。
再びトイレに行き、個室の荷物置き用の台に腰を掛け、本を読んでいることにした。どれくらいそうしていただろうか。突然、ドンという大きな音とともに電気が消え、空調が停まった。これには心臓が止まるかと思うほどびっくりした。
そのままトイレにいても仕方ないので、明かりのあるバス停のベンチに移動した。しかし、どうも落ち着かない。そこで、立ち上がり、スーパーの自転車置き場に行ったり、歩道橋を上ってみたりと、ふらふらしていた。しばらくそんなことをして、再びバス停に戻って、持参した小型のラジオを聞くことにした。何か受信しないかと探していると、一局だけかなりきれいに受信した。普段なら絶対に聞かないような「歌うヘッドライト」で演歌などを聞きながら時が過ぎるのを待った。
時計の針が3時40分を回ったので、駅に戻った。すると、待合室にはすでに先ほどの男性がいて寝ていた。私も同じように寝ることにした。少しは眠ったようだ。

始発の普通列車に乗ろうと考えていたが、6時55分まで列車がない。昨日調べた通り、それでも今日中に帰れるが、家に着くのは夜の8時くらいになってしまう。かなり悩んだが、少しでも早く帰ろうと思い、5時56分発の特急「いなほ」新潟駅まで行くことにした。18きっぷでは特急には乗れないので、乗車券も購入しなければならない。学割証を持ってきて良かった。本来ならもう新宿駅に着いているはずの時間なのに、などと考えながら乗車券と自由席特急券を購入した。合わせて3950円だった。「いなほ」はB特急扱いのため、考えていたよりも安く、少し心にゆとりができた。f:id:n_ayatomo14:20220315164416p:plain
酒田駅で購入した乗車券。こんな時でも切符が手元に残るように、1駅先の白山駅までの切符。特急券新潟駅の改札で回収されてしまった。

列車に乗り込み、窓際の席に腰を下ろし、外を見ていると、酒田駅を出発した。特急に乗るのは実に久しぶりだ。以前と違い、シートはゆったりしていて、クッションも良い。発車してしばらくすると、窓に斜めの線がつきはじめた。昨日から今日にかけての自分の心を映しているようだ。
約2時間で新潟駅に到着。次の列車まで30分ほど時間があるので、一度改札を出る。駅を一回りし、新しい18きっぷに日付を入れてもらった。f:id:n_ayatomo14:20220315164442p:plain

ここからは、普通列車を乗り継いで高崎駅まで行く。まず、8時29分発の長岡行きに乗って発車を待つ。車内は空いているが、ホームは大勢の高校生でごった返している。定刻通りに発車し、新幹線が通る前は母親の実家に行く時に利用していた東三条駅に着いた。さらに列車は進み、新潟駅から約1時間20分で長岡駅に着いた。
改札を出ると、早朝の天気が嘘のようにすばらしい天気になっている。駅前広場などを散策し、駅に戻る。駅のスタンプを押してから、遅い朝食をとった。駅弁にしようかとも思ったが、特急に乗り、予定外の出費があったので、安い天ぷらそばにした。これは昨日盛岡で食べたものの数倍おいしかった。
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スタンプの方に問題があったのであって、私の押し方が悪かったわけではない。

ここから清水トンネルを抜け、水上駅まで行く。途中、越後湯沢駅で約20分の停車時間を利用して、駅のスタンプを押した。列車に戻ってくると、ほとんどの席が埋まっていたが、なんとか1つ空いている席を見つけ、座った。f:id:n_ayatomo14:20220315164534p:plain

水上駅では昨日の嫌な思いがよみがえる3分の乗り換えだ。しかし、ホームの反対側に乗るべき列車が停車しており、楽に乗り換えることができた。
約1時間で高崎駅に到着。ここで再び家に連絡を入れる。それから駅のスタンプを探したが見つからないので、ホームに戻った。キヨスクでパンを買って軽い昼食とし、快速「アーバン」に乗り込んだ。肉体的にも精神的にも疲れていたので、ぐっすりと寝てしまい、目が覚めるともう東京に入っているようだった。高崎駅ではまばらだった乗客も、立っている人が大勢いるほどになっている。
上野駅に着き、ゆっくりと降りて、常磐線のホームに移動。北千住駅東武線に乗り換えて帰ってきた。失敗だらけの旅がここで終わった。

過去の旅に比べ、当ての外れが多く、実りの少ない旅となってしまった。